常葉施工例 『石をたくさん使った仕事』
いつの間にか、気候も暖かくなり過ごしやすくなりました。梅の花も沈丁花も気づけば見ごろを過ぎてしまいあっという間に桜の花が咲きそうですので、梅の分まで桜を楽しみたいと思います。
今回の仕事も、着工の日には雪の中で作業をしていたのに完成する頃には上着を脱いで作業をするほどあっという間に気候が変わり、初日はどうなる事かと思っていましたが無事に完成することができました。
今回頂いたお仕事の内容は、
・ 以前からある大量の庭石を何とかしてほしい。
・ 植え込みになっている辺りを車が通れる通路にしてほしい。
・ 全体を庭らしくしてほしい。
・ 通路にかかる木が好きなので移植する。
・ 灯篭を二種類設置する。
と言うことでしたが、なんと言っても現状の石を使い切ると言うことが課題でした。
さいわい岩と言うほど大きな石は在りませんでしたが数も多く重さもあるので、いつも手伝ってもらっている仲間と、先日やってきたトラックで小型の重機をレンタルして作業を進めることができました。
石の使い先として、要望の一つである車の通路として埋め込むことにしました。表面が加工され平面のある石なので通路としても通り易く敷石にはもってこいで、自然の素材なので雰囲気もよく仕上がりました。
もう一つ、本来別の場所で石垣として使われていたのであろうこの石たち、また改めて畑の石垣として使うことにしました、当初、一段で済ます予定でしたが、あまりの石の多さに二段と一部三段で積むことになりました。
三段になるとずい分難しくなりますが、大きな歪みも出ずに仕上がったと思います。石垣の作業はあまり得意ではありませんが、とてもいい経験をさせていただけました。
そして、全体を庭らしくするため植え込みを石で囲いお客様の要望であった灯篭をあしらって、自然な雰囲気に仕上がったと思います。これから沢山花を植えてもらいどんどんと新しい庭になっていくことと思います。
施工前
施工後
今回の灯篭ですが、地元三重県の菰野町で造られた灯篭を選びました。菰野石の灯篭は自然の石の形を生かしたものが多く個人的に以前から好みでした。お客様にもかわいいと喜んでいただけて、こちらとしても嬉しい限りです。
造園資材も外国製が多くコストも安くお客様の負担も軽くなり良い事もありますが、地域の物を使うことで県外からのお客様が来た時など地元の雰囲気も感じて頂け、地域性や庭の中味もまた大きく変わってくると思います。
思いきって二つの物を一つにする、規模を縮小する、など別の形で負担を減らし、しっかりとした物を使う方が中味もよく仕上がると感じています。
以前は無造作に積まれていただけなので敷地が狭くなていましたが、はっきりと使い道を作ることで庭の接し方も変わってくると思います。 材料も既に在るものを使うことで金額も抑えることが出来、撤去といった新たな廃棄物を作る事無く、仲間と一緒に気持ちよく仕事をすることができました。
何よりお客様の納得いくかたちで仕上がり喜んでいただけてよかったです、今回はありがとうございました。
施工前
施工後